眠い目をこすりながら今朝も出勤。
「もっとゆっくり寝ていたい」
と、起きるたびに思う。
今夜こそ早く寝て、寝不足を解消するぞ・・・と思うけど、寝るのは結局午前さま。
残業の後の飲み会をこなし、疲れて帰った後はスマホをだらだら。
今日も寝不足がたまっていく・・・
こんな状態、あなたも思い当たりませんか?
実は日本人の多くが、こんな慢性的な睡眠不足状態。
「私は毎日六時間くらい寝ているし、寝起きそこまで悪くない」
なんて方も、実はわずかに寝不足だったりすることも。
そして、そのような少しずつの寝不足でも、日々蓄積されていくと命に関わるケースがあることがわかってきました。
むしろ「大丈夫」と思っているほうが、自覚が無い分危うい、と言えるかも知れません。
というわけで今回は、専門家たちが警鐘をならすこの「睡眠負債」について、情報を集めてみました。
まず睡眠負債とは何かについて、単純な睡眠不足との違いで考えます。
睡眠負債は、具体的にはどのような危険性・症状・身体への影響があるのか。
チェックの方法はあるのか?あるとすれば自分で行なえるのか?
効果的な睡眠負債の解消法はあるのか?
専門家や医師はいるのか?
などをご案内します。
折よくNHKで睡眠負債が取り上げられますので、その番組の名前と放送時間も最後につけています。睡眠負債がどんなものなのかを理解する、よい機会になりそうですよ。
自分は睡眠負債に陥っている?セルフチェックの方法
睡眠負債がどんなもので、どのような危険性に関しては後で説明します。
ここではまず、あなた自身が睡眠負債に陥ってしまっているのかどうか、チェックしてみてください。
当てはまらなければ、この記事は読まなくて大丈夫(笑)
ただ、身近な人、例えば旦那さんや奥さん、お父さん、お母さんなどの様子を見て、あなたがチェックしてあげるのもよいかも知れませんね。
睡眠負債のセルフチェック方法
あくまで参考程度ですが、ざっくりと自分の状態をつかむのには役立つのが自己採点方式。
次のような状況でどのくらい眠気を感じるかそれぞれ点をつけていき、合計点で判断します。
ぜんぜん眠くならないなら0点。
少し眠くなるなら1点。
けっこう眠くなるという場合は2点。
たいてい眠くなる、は3点です。
- 座って本を読んでいるとき
- テレビを見ているとき
- 人が大勢いる場所で何もせず座っているとき
- 車に乗せてもらったとき〜一時間程度
- 午後横になって休憩しているとき
- 座って誰かと話をしているとき
- 昼食後静かに座っているとき
- 運転中、渋滞や信号待ちで停まっているとき
では合計してみてください。
いかがでしょう?
合計点での判定はこちら。
0~5点 睡眠負債無し、あってもわずか。
6~10点 睡眠負債がある。中程度。
11~20点 重い睡眠負債状態。
21~24点 睡眠負債がかなり限界。
合計点数が11点以上の場合は、「睡眠時無呼吸症候群」も疑われる。
私は7点でした。いくぶん負債を背負っているようです。
またNHKは、睡眠負債の専門家・滋賀医科大学の角谷寛教授の監修のもと、チェックフォームを公開しています。
- 布団に入ってから寝つくまでの時間
- 夜中に眠っている時、目が覚める程度
- 自分が思う起床時間より早く目覚めていないか
- 総睡眠時間は十分だと感じるか?
- 睡眠の質への満足度
- 日中の気分の状態
- 日中の身体的・精神的な活動状態
- 日中の眠気の状態
これらのチェック項目のほかに性別・年齢・普段の睡眠時間などを入力すると、あなたの睡眠負債の程度を判定してくれます。
*リンク先のフォームを利用するには、あなたが入力したデータを利用しても構わない、という承認が必要です。
→睡眠負債が危ない|NHKスペシャル(別タブで開きます。)
さて、判定結果はいかがだったでしょう?
あくまでセルフチェックはざっくりした参考程度のものではありますが、睡眠負債っぽいと出た方は、理解を深めるためにも以下も読み進めてみてください。
睡眠負債(Sleep Debt)とは? 睡眠不足とどう違う
あらためて「睡眠負債」とは、どんなものなのでしょう?
すでに大まかなイメージはお持ちと思いますが、それは日々のわずかな睡眠不足が徐々に蓄積してしまう事態。
クレジットの残高が気づかないうちに膨らんでしまうように、自分では意識しないところでリスクが膨らんでいる、という状態です。
もちろんこの場合のリスクは経済面ではなく、心身の健康。
特に脳へのダメージや、発ガンリスクが注目されています。
気づいていない、という点がひとつのポイント。
睡眠不足は割と意識しやすいですが、日々6時間くらい寝ていると、際立って眠いという感覚にはなりにくいものです。
しかし、アメリカの国立衛生研究所の研究では、成人で必要な一日の睡眠時間は、平均7から8時間くらい。
ところが現代の日本人の四割が、六時間以下の睡眠時間になっている。
日々必要な睡眠がとれないまま過ごしていると、意識しないうちに睡眠負債がふくらみ、無意識のうちに心身に影響が出てきます。
日常生活のなかで、ふと眠くなったり、寝落ちしてしまうことが増えてくる。
それがさっきのチェック項目でもあったわけですね。
ほかにも集中力や注意力の低下など、意識レベルに影響が、知らず知らずに表れます。
睡眠負債の症状・影響・危険性
睡眠負債に陥ると、どのようなリスクがあるのでしょう?
ことは上のような意識レベルの範囲ではおさまらず、不眠症や睡眠障害に発展する可能性があります。
また、交感神経が緊張し続けることから、血圧や血糖値に影響が出て、諸々の成人病のリスクが上昇。
あるいは精神の安定が損なわれ、不安障害などに陥りやすくなります。
具体的にな病名・症状をざっと挙げただけでも
- 糖尿病
- うつ病
- 記憶力低下
- アルツハイマー病
- めまい、吐き気、頭痛
- 肌荒れ
など。
睡眠が十分に取れている人と比較すると、がん、心臓病などの重大な病気のリスクも高まります。
また、ホルモンバランスや自律神経の変調で満腹中枢が乱れ、過食・肥満の原因になることも指摘されています。
睡眠負債の予兆・症状
意識しにくい睡眠負債ですが、上のセルフチェックの他にも自覚のチャンスはあります。
例えば、
- 少し横になるつもりが深く寝入ってしまった
- 寝るべきではない時や場所で寝てしまった
- ミスが増えた
- お酒に酔いやすくなった
などなど。
いかがでしょう?思い当たることがありますか?
もしあれば、ご自分の睡眠負債がどのくらいたまっているのか、次のページで計算してみてください。
また、睡眠負債を解消する“パワーナップ”などの方法も三つ、ご案内します。
コメント