シャンパンとスパークリングワインの違いって、ご存知ですか?
「正直言うとちょっとモヤっとしてる。でも今さら聞けないし・・・誰かに尋ねられると困るな」
なんて方、ようこそ!
私も同じ疑問を持ったので、しっかり情報を集めて確認しました。
シャンパンとスパークリングワインの違いと見分け方を、冒頭10秒でご説明します♪
詳しく知りたい方や、お得にシャンパンやスパークリングワインを楽しみたい方は、最後までお読みください。
では始めますね!
シャンパンとスパークリングワインの違い
簡単に言うと、シャンパンはスパークリングワインの中のひとつ。
スパークリングワインは泡のあるワイン全体を指す言い方で、シャンパンはその中に含まれるというわけです。
後で詳しく書きますが、スパークリングワインにはいろいろな作り方があります。でもシャンパンの製法には厳密な決まりがあり、他にもクリアなければならないポイントがある。それらを全て満たしたとフランス政府が認定したもののみが、シャンパンと名乗れるのです。
誤解を恐れずに言えば、発泡性ワインの王・キングオブスパークリングワインこそシャンパンなのです!(値段もキングです・笑)
シャンパンとスパークリングワインの見分け方
ではシャンパンとスパークリングワインの違いを見分けるには、どうすればいいのでしょうか?
これは簡単。シャンパンはラベルに「Champagne」と、お墨付きを記すことになっています。
グラスに注がれたものだけでは判断が難しいですが、シャンパンかそうでないかはラベルを見ればはっきりわかるのです。
私たちは「シャンパン」と呼んでいますが、英語読みの発音だと「シャンペン」、原産地フランス風に読むと「シャンパーニュ」と言うのが近いです。フランスでも「シャンパーニュ」と呼ぶよう推奨しているとか。
ただ、シャンペンはともかく、シャンパーニュと言うのはちょっと違和感がありますね・汗
以上で10秒たちましたかね?笑
ここから先は、シャンパンとスパークリングワインについて、もう少し詳しく見て行きましょう。
シャンパンは、いわばブランド
ご説明したとおり、シャンパンはスパークリングワインのなかのカテゴリー。
フランスの、AOC法(原産地呼称管理法)というワインの法律をクリアしたものだけが名乗ることができます。
その基準のいくつかを、簡単にみてみましょう。
シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方産
シャンパンは、フランスのシャンパーニュ地方でつくられます。
たとえ同じフランスで作られ、製法が同じであっても、シャンパーニュ地方以外で作られたものはシャンパンとはは言えません。そもそもシャンパンという名前が産地のシャンパーニュから来ているのですからね。
シャンパンを作るぶどうの種類
シャンパンを作る際のぶどうの品種は、ほぼ決まっています。
白はシャルドネという種類。
黒はピノ・ノワールやピノ・ムニエ。
これらをブレンドして作られます。
ただし最近は、別の品種を使っているものもあります。
ちなみに収穫の方法は、手摘みと規定で決まってます。
シャンパン製法
シャンパンの要と言えるのが醸造法。
瓶の中でゆっくりと時間をかけて二次発酵させる自然な醸造方法がとられており、これに加えて、最低でも15ヶ月以上の熟成期間がおかれます。ヴィンテージとよばれるものについては、最低でも3年間は寝かせておくとか。
発酵に際してはティラージュと呼ばれるシロップが添加され、さらに仕上げにはドザージュと呼ばれるリキュールとシロップの添加が行なわれます。
シャンパンのきめ細やかな泡はこうして作られるんですね。
シャンパンのアルコール度数は11%以上
シャンパンのアルコール度数は、11%以上と決められています。
ほかにも細かな項目があるのですが、シャンパンの規定の厳しさを感じるには、このくらいでも十分かと思います。高価なのには理由があるのですね。
有名なシャンパン
シャンパンの銘柄はいろいろありますが、代表的なものをいくつか。
モエ・エ・シャンドン(Moët & Chandon)
シャンパンの定番。
高価なお酒の代名詞にもなっているドン・ペリニヨンや、モエが含まれます。
クリュッグ(Krug)
高級シャンパンとして固定ファン(クリュギスト)が多い点が特徴。
サロン(Salon)
こだわりの製法から、ぶどうの出来がよくない年は生産されないこともあり、そのためシャンパン好きの間での信頼性も高い銘柄です。
シャンパン以外のスパークリングワイン
高級シャンパンのご紹介が続きましたが、ここからはもう少し手の届きそうなスパークリングワインの話にいきましょう。
スパークリングワインはその名のとおり発泡性ワインですが、ガス圧によって二つに大別されています。
基本は3気圧以上。
それ以下のものは、弱発泡性ワインと呼ばれます。
スパークリングワインの製法
スパークリングワインの製法には、大きく分けて三つあります。
シャンパン製法
スパークリングワインの中にも、シャンパンと同じように瓶の中で発酵させ、熟成させる方式で作られるものがあります。ですが、ご説明したとおり、シャンパーニュ地方以外で作られたものはシャンパンとは呼ばれません。
「ん? 同じ製法のものがあるなら、シャンパン並みに美味しいスパークリングワインもあるのでは?」
と感じた方もいらっしゃるでしょう。
ご想像のとおり、評判のよいものがあります。
後のほうで銘柄をご紹介しますね。
シャルマ方式
シャンパン方式は一本一本の瓶の中で発酵させますが、密閉した耐圧タンクで発酵させる方法もあります。
こちらはシャルマ方式と呼ばれています。
大量のスパークリングワインを一度に作れるので、コストや手間をおさえられる点がメリット。
二酸化炭素を加える
お手頃なスパークリングワインの場合、ワインに二酸化炭素を加えて作っているものがあります。
こちらのメリットは、何と言ってもコスト。
発酵ように、泡が発生するのをじっくり待っている必要がないので、手早く作ることが出来ます。
シャンパンは、昔の日本では三変酒、香港や上海では三鞭酒と呼ばれていました。
現在の中国では香檳酒と呼ばれることが多いそうです。
お勧めのスパークリングワイン
少しふれたとおり、シャンパン製法で作られたスパークリングワインを、いくつかご紹介しておきましょう。
瓶内発酵だからと言ってシャンパンと同じものというわけではありませんが、いずれもコストパフォーマンスに優れた銘柄です。
カヴァ(スペイン)
スペインのカタルーニャ地方でつくられています。
瓶の中で二次発酵させる点はシャンパンと同じ。
ぶどうは主にマカベオ、パレリャーダ、チャレッロという品種が使われています。
シャンパンと同じシャルドネとピノワールが使われているものもあります。
値段も1000円台とお手頃。
クレマン(フランス)
クレマン(Cremant)はフランス生まれ。シャンパン方式で作られていますが、シャンパーニュ地方の外で作られているスパークリングです。
ぶどうもシャルドネとピノワール。泡も細かく、それでいてシャンパンよりお手頃価格な場合が多い。
アルザス地方のクレマン・ダルザス
ペイ・ド・ラ・ロワール地方のクレマン・ド・ロワール
ブルゴーニュ地方のクレマン・ド・ブルゴーニュ
などが知られています。
フランチャコルタ(イタリア)
イタリアを代表するスパークリングワイン。
フランスにおけるシャンパンのように、諸々の条件をクリアしたものだけがフランチャコルタを名乗ることがでます。
フランチャコルタ地方はイタリアのロンバルディアにあります。
こちらもシャルドネとピノ・ビアンコ、ピノ・ネーロといったぶどうを使用しています。
ここではシャンパンと同じ瓶内二次発酵で作られている銘柄のみをご紹介しましたが、「シャンパンの替わりに」という感覚ではなく、それぞれの味を味わうとよいと思います。シャルマ方式や炭酸ガス充填方式にも、よい点があるでしょう。
シャンパンとスパークリングワインの違いまとめ
以上、簡単ですがシャンパンとスパークリングワインについて、ご案内してきました。
ポイントを簡単に振り返ると、
- シャンパンはスパークリングワインの一種。
- シャンパンはフランスの厳しい規定をクリアしたものだけが名乗れる。
- スパークリングワインの製法には主に三つあり、
- シャンパンと同じ、瓶内二次発酵のスパークリングワインもある。
- ほかにはまとめて樽の中で発酵させる方式、炭酸ガスを注入する方式のものがある。
といったところです。
シャンパンと同じ製法のスパークリングワインがあるのは嬉しいですね。
どうしてもシャンパンには高級なイメージがつきまとっています。
普段飲みによさそうなスパークリングワインを、皆さんも探してみてください。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
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