スプレーのりは、仕上がりが気になる場合にとっても重宝します。
広い面積にムラなく塗れるので、キレイに貼れるんですよね。
種類によっては、こんなものまで貼れるの?って驚かされることも。
でも上手に扱うには、ちょっとしたコツが必要。
初心者が間違って使うと、
- きれいに貼れたと思ったののにすぐはがれた・泣
- スプレーした周囲までベタベタになってしまった・泣
などと悲惨なことになりかねません。
というわけでここでは、スプレーのりの上手な使い方についてご紹介します。
スプレーのりには種類もいろいろありますので、それぞれに合った用途、使い分けにもふれたいと思います。
スプレーのりのメリット
ふつうの糊(のり)は、塗っているうちにどうしてもムラができます。
湿り気もあるので、紙がふやけて波うってしまうことも。
この点スプレーのりは、広い範囲に均一にのりを噴霧でき、湿り気も少ないので紙がのびにくいです。
さらに、種類によっては剥がして貼り直せるものもある。
一度使ったらやめられない、優れた製品と言えます。
スプレーのりの使い方:基本編
ただし、スプレーですからそれなりの準備が必要。
飛散対策、換気、マスクは必須と言えます。
のりの飛散に備える
スプレーすると、貼りたいものの周囲にも糊が吹き付けられます。
広範囲を新聞紙などでカバーし、その上で吹き付けるなどの対策が必要です。
メーカーの3Mでは専用のブースかダンボールを利用し、その中に貼りたいものを入れてから吹き付けることを推奨しています。飛散対策は必須で、飛散を気にしながらスプレーすると失敗しやすいです。
というのも、飛散を嫌ってスプレーすると、どうしても貼る物にスプレーを近づけて吹き付けることになります。場合によっては糊が一部に集中して、ムラになってしまう・・・これではスプレーのりのメリットが台無しです。
また、軽いものに近づけて吹き付けると、スプレーの勢いでひっくり返ってしまうこともあります。
スプレーのりはある程度離して吹き付けるのが基本。そのためにも周囲をカバーすることが重要です。
私は大きめのダンボールを利用しています。
スプレーには換気が必須
公式ではまた、作業中は窓を空け、換気扇を回すなどして換気に注意して欲しいと呼びかけています。
ですが、糊の微粒子が室内に漂う状況は、ちょっと嫌じゃないですか?
私はたいてい屋外で作業をしています。
先ほどの推奨に従ってダンボールを使うか、大きなものを貼りたいなら新聞紙を広げて、その上で吹き付けます。
ただしこの場合、注意が必要なのは風。
風が強い時にスプレーすると、風向きによっては悲惨なことになります。詳しくは書きませんが、自分がベトベトになることも・汗
マスクを使いましょう
公式はマスクの利用を推奨しています。
噴霧した糊は微粒子となって空間に漂います。これを吸い込むのはいかにも身体に悪そう。
なので、とりわけ長時間使うような場合にはマスクは必須です。
推奨は3M™ マスク#9913です。
私は不織布マスクで代用していますが、このあたりは自己責任で。
スプレーのりの使い方:実践編
実際にスプレーのりを吹く時はどうする?
以上はスプレーのりを使う前の準備段階。
実際に吹きつける時には次のようなことに注意してください。
吹き付ける前に缶をよく振ってください。
時々、噴霧口が詰まっていることがあるので、本番前に試しに吹いてみると安心です。
吹き付ける際は、20から30cmほど離しましょう。
最適な距離は、貼りたいものの大きさによっても変わってきます。
離せばムラなく吹き付けることができますが、周囲に漂う量も増えますので、調整してください。
吹いた後はすぐには貼り付けず、軽く水分がとんでから貼付けるとキレイに貼れます。
紙を台紙に貼る時は?
スプレーのりの用途はいろいろありますが、ピッタリきれいに仕上げたい時に使うと威力を発揮します。
写真を台紙に貼るなど、何かを補強したい時は、貼りたいものよりもひと回り大きめの台紙を選びます。
仮に写真を貼るとしたら、その写真の裏側にスプレーして、それを台紙に貼ります。
で、糊が固定した後に、台紙ごと写真の周囲をカッターで切り落とします。
紙の厚さによっては切る際に力が入り過ぎ、ズレてしまうこともあります。
なので定規は、残したい方にあてましょう。
写真の上に定規を置き、しっかりと手で支えながら端を切り落とします。
カッターはなるべく立てずに、麺に鋭角にあてて引いて行くとよいです。
ご自身の指を切らないよう、気をつけてくださいね。
スプレーのりの使い分けと用途
3Mのスプレーのりには、五つの種類があります。
それぞれ数字で呼ばれていますが、基本的に数字が大きいほど粘着力が強いと覚えておきましょう。
ほかにも細かな違いがあり、推奨される用途も違っています。
スプレーのり55
スプレーのり55は、上質紙などを貼るのに向いています。
貼って剥がせる程度の粘着力で、アタリをつけながら位置決めできるのでたいへん便利。
切り絵などの手芸ををする方には、重宝するでしょう。
スプレーのりのシリーズの中では一番接着力が弱く、接着ではなく「粘着」が特徴とされています。
スプレーのり77
スプレーのりの定番は、この77かも知れません。
55よりしっかり接着できますし、綿布など幅広い素材にも利用できます。
逆に、55のように気軽に剥がせるイメージで使うと、「あれ?」ということになります。
個人的には、紙をしっかり貼りたい時にこの77を使います。
スプレーのり88
スプレーのり88は接着が比較的速いのが特徴。
両面塗布で、やはり綿布やウレタンフォームなどにも利用できます。
糊に明るい橙色がついています。
紙に使うには強すぎるでしょうね。77以上は、いわゆる“のり”というよりも接着剤というイメージが近いと思います。また、77以下はスプレーのパターンが円形ですが、88以上は帯状になります。
スプレーのり99
スプレーのり99は88よりもさらに強力な接着力が特徴。
ありがたいことにyoutuberのあずみ向上委員会さんが55との比較実験をしてくださっています。
55とは段違いの99の接着力がよくわかります。
スプレーのり111
スプレーのり中、最強の接着力をもつのが111。
耐熱性能も高く、99が83度までなのに対して150度までとなっています。
ただ、申し訳ないのですが111番は私は使ったことがありません。ごめんなさい。
接着力の強いものは、やはり体内に吸引したり、肌についたりしないよう、十分に注意すべきでしょう。
スプレーのりの使い方と使い分けまとめ
以上簡単ですが、スプレーのりの使い方と、種類ごとの使い分けについて書いてきました。
ポイントを振り返ると、
- スプレーのりを使う際は飛散することを前提に、換気、養生、マスクなどの準備が必要。
- 吹き付ける際は軽く振ってから、軽く距離を置いて吹く。
- 吹いた直後ではなく、少し水分を飛ばしてから貼付ける。
- 55から111まで5つの種類があり、数字が大きいほど強力。
- 88以上は紙を貼るのに使う“のり”というイメージより強力。
となります。
スプレーのりを使ってみようかな?と思っている方のご参考になれば幸いです。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
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