ゲーム障害という疾病がWHOで認定されたそうです。
ゲームをやっている人の何パーセントかが、
ゲーム中毒や依存症に陥り、病的な状態に
陥っているということが、日本だけではなく
国際的に認定されたのです。
それに伴いネットでは
- eスポーツが得意な人はどうなるの?
- eスポーツはパラリンピックなの?
などという発言がなされて、ざわついています。
今回は、このあたりの情報をたどりながら、
私なりに感じたことを書いてみます。
ゲーム障害という病気
2018年6月18日のロイター報が伝えるところでは、
オンラインゲームやテレビゲームにのめりこみ過ぎ、
日常生活を送る上で支障を来している人が増えている。
WHOは、それを新しい疾病「ゲーム障害」として
認めた、とのこと。
世界保健機関(WHO)は18日、オンラインゲームやテレビゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」を新疾病として認定、依存症の一つとして「国際疾病分類」の最新版に加えたと発表した。スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、ゲーム依存が広がり、日本など世界各国で問題化していることが背景にある。
ゲームにハマったことがある人なら、
こういう状態、割とわかるのではないでしょうか。
やるべきこと、やらなきゃならないことがあって
頭ではそれをわかっているのに、
ついついゲームをやりこんでしまう。
私にも憶えがありますね・汗
ゲーム障害は、そんな状態の延長上にあるような気がします。
実際、
WHO当局者は「概算でゲームをしている人の2~3%がゲーム障害とみられる」と指摘
しているのだそう。
100人に2〜3人いるわけですね。
健全な状態を保ってゲームをしている人でも
一次的にヤバい状況になったりする場合も
あるかも知れませんね。
ゲーム障害の認定でeスポーツが話題に
そんなゲームへの依存状態が、新しい疾病
つまり「病気」と認められたことで
ネットがざわついています。
割と多くの人が身に憶えがあるから
かも知れません。
まっさきに話題になったのが「eスポーツ」。
東京五輪でも採用されると言われている、ゲーム競技です。
もともとゲームにはレースがあったり、
格闘系のものもある。
バーチャルだけど、スポーツに近い表現をとっている
ものがたくさんあります。
そしてそのゲームの達人は、判断力と瞬発力、
スティックの操作能力などにおいて、
きわめて卓越した力量を磨き抜いている。
こういう点で、スポーツにもけっこう近いものがある、
ということで、にわかに脚光を浴びているわけです。
ただし、そこまで能力を高めるまでには、
彼らeスポーツゲーマーは、どれほどの
時間をそこに費やしたのか?
その過程で、あるいは今現在も、
ゲーム中毒的な状況にあるのではないか?
そんな疑問を連想してしまうわけですね。
eスポーツはパラリンピック?
さらにこの疑問は、明後日の方向にも波及。
eスポーツの人はゲーム障害かも知れない。
ならば、eスポーツはオリンピックではなく
パラリンピック競技ではないか?
という・・・
いやいや、eスポーツの達人たちが
みなさんゲーム障害だとは限らないですし、
そもそもパラリンピックに、依存症のような
心因性の疾病が入るのかどうか?
疑問です。
でも、どうしてこんな話になったのか?
という点では、ちょっと思い当たることがないでもない。
というのも、やはりeスポーツにはまだまだ
偏見というか、五輪種目としてどうなの?
という声があるんじゃないでしょうか?
一部の議員さんたちが動いているようですが、
ゲームがいきなりスポーツだ、オリンピックだ、
と言われても気持ちがつかないのも正直なところ。
今回の
ゲーム障害→eスポーツ→パラリンピック
という波及は、そんな気持ちの隙間から
生まれてきたような気がします。
ゲーム障害 みんなの反応
ゲーム障害でeスポーツがパラリンピック扱いになるってツイート好き
— えるど (@power_owm) June 19, 2018
ゲーム依存がゲーム障害という精神病に認定されたということがWHOから発表されましたね。つまりe-sportsはオリンピックではなくパラリンピックですね!頑張って!
— べーる (@vell__key) June 18, 2018
ゲーム障害ってのは、仕事や学校または睡眠やら食事やらよりもゲームを優先しちゃって生活をまともに送れない依存症レベルのことを言ってんだろうけど、節度を持って楽しんでる人に向かって鬼の首取ったように喚き散らすのが出てこないのを祈るばかりである
— 巻き貝✪ (@makigai_0317) June 19, 2018
ゲーム障害が認定された…
↓
中毒者は特別手当がもらえる…?
↓
ゲームが買える!!!— アズキ@例大祭ふ26b (@azukiranatuine) June 19, 2018
寝食を忘れるくらいに熱中出来るものがあるのは素晴らしいこと。それは人間の本能を超越するくらい「好き」なことをやってるってことだから。むしろ凄いこと。「 ゲーム障害=病気」そういう認識を広めてはいけない。
— にょにょんば太郎@コミ1 L45-a (@nyonyonba) June 19, 2018
おわりに〜曖昧な境界線
とはいえ、ゲームを競技にするという発想には
よい面もありますよね。
オリンピックとパラリンピックを分けるのは
障がいの有無。
でもゲームを舞台にすれば、その境界が
曖昧になるケースもありそう。
身体に障害のある人とない人とが
互いに競うという局面もありえる。
同時に思うのは、そもそも「ゲーム障害」
が疾病なのかどうか?
その境界線はけっこう微妙な気がします。
WHOの話を読んでも、
病気として認定されるかどうかは
「日常生活を送る上で支障を来している」か否か、
という点にかかっているように見えます。
その意味では器質的な疾病と違って、
境界線はけっこう曖昧。
今回のゲーム障害をめぐるあれこれは、
ゲームとスポーツ、
病気かそうでないか、
障害の有無、
など、いろいろと境い目がはっきりしない所に
根っこをもっているように感じました。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。

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