参院選の特定枠とは何?わかりやすく簡単に知りたい!

参院選の「特定枠」って何?

そんな方に向けて、特定枠を簡単に説明します

実は私もよくわかっていなかったので、調べたことを整理しました。
それをシェアした内容になっています。

 

参議院選挙2019の特定枠って何?

今回の参議院選挙の投票は2種類。

  • 地域ごとの選挙区
  • 比例代表(全国単一)

それぞれに投票を行います。

選挙区の方は基本が都道府県単位。選挙ポスターにもある候補者の顔ぶれを見て決めます。
比例代表は政党名か、名簿に記載された候補者名を書くことができます。(特に比例区の候補者名は、投票前に確認しておいたほうがいいでしょう。)

問題の「特定枠」は後者・比例代表の中にもうけられた“優先枠”みたいなもの。
特定枠で出馬している候補者は、優先的に当選を得られます。

具体例を出して、わかりやすく説明してみます。

参院選の特定枠 とは?

参議院選挙の比例区では、得票数に応じて各政党の議席数がまず決まります。
選挙結果を得て、政党Aには10議席、政党Bには6議席、みたいに割り振られるわけですね。

次に各政党に割り振られたこの議席を、どの議員がゲットするか、という問題がでてきます。

これまで参議院では単純に、得票数が多い順に決められていました。
10議席を獲得した政党Aでは、党内で得票数の多い議員ベスト10がそのまま比例区での当選議員となったわけです。
政党Bではベスト6までですね。

で、特定枠というのは、このベスト10の中に優先枠を入れ込む制度。

仮に私が特定枠になっていたとすると、個人的な得票数がベスト10圏外であっても、優先的に当選することができます。
結果として、得票数が10番目だった人は落選になる。特定枠がなければ当選できたわけですから、悔しいでしょうね。

NHKが解説している図ではこんなイメージになっています。

*出典:参院選2019 ここがかわります | 選挙を知ろう | NHK選挙WEB https://www.nhk.or.jp/senkyo/chisiki/sangiin-kiso/20190529/

 

特定枠が採用された理由

なぜこんな特別扱いの制度ができたのでしょうか?

少し考えてみるとわかりますが、特定枠になっている人は、党としてどうしても当選させたい人、という位置づけになりそうです。また、全国区では名前を書いてもらえそうもない、知名度があまりない候補者という可能性も考えられます。

参院選の比例区は、全国単一なので、有名な人が票を得やすい特徴があります。みんなが知っている有名人候補者が擁立されるのもそのためでしょう。一方、地方では名前が通っていて、実績・能力とも申し分なくても、全国的にはさっぱり知られていないという人はかなり不利、というかムリですよね多分。

「いやいや、そんな人は比例区じゃなくて、選挙区から出ればいいんじゃない?」と、思いますよね。
ところがそうもいかない事情ができてしまった。

いわゆる“一票の格差”問題で、今回から選挙区に「合区」が採用されています。
これまで選挙区は基本的に都道府県単位だったのですが、人口が少ない鳥取県と島根県、徳島県と高知県はそれぞれひとつの選挙区になっているんです。

ということは、参議院議員がいない県ができかねない、ということでもある・・・とはいえ、地方の政治家がいきなり比例区で出ても、名前を書いてはもらえない。ならば比例区で優先的に議席を与えてはどうだろう。かなりぶっちゃけて、わかりやすく簡単に言ってしまえば、特定枠はこんな背景から生まれた制度といえる、と私は思っています。

特定枠を使うかどうかは政党の裁量

ちなみに、この特定枠を使うかどうか、使う場合に何人分使うか、などは政党の自由。

特定枠に反対していた野党は使わない方針のようです。

 

参院選 特定枠,とは?〜まとめ

衆議院が11の比例区に分かれているのと異なり、参院の比例区はひとつだけ。
地域の選挙区と比例区は完全に分けられていて、地域で負けた候補者が比例区で復活する、ということもありません。
これらの点ではシンプルなのですが、今回はこの「特定枠」が少しわかりにくいかと思い、確認してみました。

私自身は個人のブロガーなので、選挙制度の専門家ではありません。内容はよく調べたつもりですが、記述に誤認があっても責任はとれませんので、その点どうぞご理解ください。

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