喜美子が宝物にしてる欠けらの美しさが謎[スカーレット]

喜美子の陶器の欠けら(スカーレット) スカーレット

朝ドラ・スカーレットの陶器の欠けら、
憶えていますか?

ヒロイン・喜美子が小さい頃に信楽の道端で拾い、
それ以来、お守りのように大事にしてきた
あの信楽焼の欠けらです。

八郎さんと親密になったのも、やがて穴窯に
全身全霊を賭けることになったのも、
あの欠けらがきっかけでした。

でも、肝心のその欠けら、画面で見る限り、
それほど価値があるようには見えません...

私の見る目がないのかも知れませんが、
ドラマの中での重要性を考えると、
せめてその価値を、もう少しリアルに感じてみたい。

この記事は、そんな気持ちで調べた結果です。

私と似たような思いをもっている方に
ご覧いただけたら幸いです。

アイキャッチ画像出典:『スカーレット』より

 

その欠けらの価値、わかってませんでしたっ!

少し前に、こんなtweetをしました。

すると大勢の方が見てくださって、
「いいね」やリプライもいただきました。
(ありがとうございます!)

で、「自分だけじゃなかったんだな」と妙に納得。

ところで、このドラマの脚本は精緻だと、
もっぱらの評判です。
私もそう感じることが多いので、やはり
テキトーな欠けらを小道具にするはずはない。

だから、きっと価値のあるものなんだろうけど、
いったいどう見ればいいのだろう??」と
ずっとモヤモヤしてました。

喜美子の欠けら、これかも?

ところが、最近、小さな美術館を訪れる機会があり、
その時にちょっとした(自分にとっては大きな)
ヒントが降ってきました。

展示してあった作品群のなかに、
あの欠けらの風合いとそっくりな作品があったのです。

その美術館がどこか、誰の作品だったのかは少しあとで書きますが、
それをヒントにネットで検索すると、こんなものを見つけました。

スカーレットの欠けらに似た古い信楽焼

スカーレットの欠けらに似た古い信楽焼

スカーレットの欠けらに似た古い信楽焼
画像出典:https://aucview.aucfan.com/yahoo/g228489620/

これはヤフオクに出品されていた室町時代の信楽
とのこと。
「信楽 蹲 箱付 室町時代 桧垣文なし」
というタイトルになっています。

私は鑑識眼など持ちあわせない素人なので、
真偽のほどは定かではありませんが、風合いといい、
深緑色や赤茶色の出方といい、スカーレットの欠けらと
よく似ていないでしょうか。

そういえばあの欠けらも、たしか室町時代
だったような…(未確認)。

もちろんこのツボとドラマの欠けらは
全く別物なのですが、こんな風にひとつの
全体像と関係させてみると、
“なるほど”
という感じがあります。

例えば岩とか石とか、自然が長い年月をかけて
作り出した造形とでも言うのでしょうか、
そういうオーラがある気がしてきませんか。

まあ私は素人なので、そのオーラの正体は、
この古信楽につけられている120万円、
という値段からきているのかも知れないのですが(笑)

古い信楽焼の値段
画像出典:https://aucview.aucfan.com/yahoo/g228489620/

 

木村記念美術館の信楽掛花入

話をもとにもどしまして、私がこの記事を
書くきっかけになった美術館は、大分にある
木村記念美術館というところです。

作品は、そこに展示されていた「信楽掛花入」
というものでした。
高橋楽斎という人の作で、おそらく常設展示。

展示品のため写真を撮れなかったのが残念ですが、
ドラマに出てきた欠けらととてもよく似た色合いで、
自然釉というのでしょうか、すぐに「これだ」と
思い至りました。

その花入れに喜美子の、穴窯での初作品と同じ
力強さを感じ、欠けらの魅力がようやく腑に落ちた、
というわけです。

帰宅後、その高橋楽斎氏の作品を検索すると、
いろいろなものが出てきました。

たとえばこちらの作品などは、やはりあの欠けらを
彷彿させる茶色や緑を帯びています。


茶道具 抹茶茶碗(まっちゃちゃわん) 信楽茶碗 高橋楽斎

この他にも高橋楽斎氏の作品はたくさん見つかり、
楽天にも数多くが出品されていました。
上の作品は、私的に一番ピンときたもの、になります。

長らくモヤっていた欠けらの謎が解けた勢いで、
次のような疑問も湧いてきました。

「喜美子の作品も、もしかしたら売ってる?」

まあ、ちょっとしたインスタント信楽ファン状態、
というわけですね(苦笑)。
でも実際、上のような茶碗なり湯のみなりが
手元にあったら、なかなかよくないですか?

神山清子さんの作品はいくらくらい?

そう思って、試しに楽天で検索してみると、
何と喜美子のモデルと言われる神山清子氏の作品が
一点、出品されていました。

しかも、かなりいい感じの作品です。


神山 清子作信楽焼水指 おもてなしの器 お茶を愉しむ

水差ですが、あの欠けらと同様の、というか
それをさらに洗練させた力強い緑と茶色が
見られます。

特に下部の赤茶はまさにスカーレットと呼ぶに
ふさわしい鮮やかさ。
高さ17cmくらいの品だそうですが、
手元に置いて愛でたくなる佇まいです。

40万円弱のお値段的はとても自分には
手が届きませんが、小池ちゃんが
欲しくなる気持ちがどんなものか、
よくわかりました。

 

おわりに

というわけで、以上が喜美子の欠けらをめぐる
私の “あれこれ” です。

喜美子があの欠けらから感じた魅力を、私は
一個の全体を見てはじめて、少しだけ感じられるように
なったのかも知れない、そんな風に思っています。

もちろん、素人の感覚なので、全くの的外れ、
という可能性は大いにあるわけですし、
古い信楽の自然釉を駆使した作家さんは、
他にも大勢いらっしゃるのかも知れません。

作品を展示しているところも、きっと
たくさんあるのでしょう。

ただ、ズブの素人である私個人の理解の
筋道が、どなたかのご参考になれば幸いと思い、
記事にしました。

最後までご覧くださった方がいたらお礼申します。
ありがとうございました。

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