ひと言で成功・出世と言っても、
胸の内で思い描いているものは、
人によって違っているのかも。
自分の目指す姿がどんなものか?
ここを自分でよく理解しておく事が
とてもたいせつだということを、
若き呂宋助左衛門が語っています。
あくまでドラマのなかの話ですが。
アイキャッチ画像出典:『黄金の日々』第15話 より
商人(あきんど)と侍は同じ夢を見られない
こんにちは、ドラマ好きのクエリです。
過去の大河『黄金の日日』に、いま
ハマってます。
視聴中に印象に残ったセリフを
クリップしていて、今回は第15話から。
商人(あきんど)と侍は、同じ夢は見られん。
いや、商人と侍が組んで、
同じ夢をみてはいけないのかもしれない。
商人は侍の家来じゃない。たとえ相手が天下人だとしても、
商人にとっちゃ、ものを売り買いする
一人の客に過ぎない。
決して主(あるじ)にしちゃいけない。
*大河ドラマ『黄金の日々』第15話 九死一生 より
セリフの背景と解釈
ルソン交易を志す主人公・助左が、
盟友・石川五右衛門に語った言葉。
織田信長が四面楚歌となるなか、
信長と組んでビジネスをのばした
今井宗久もまた危機に陥ります。
助左は、今井の下人でありながら
自分なりに世状を分析し、
商売人の在り方を悟ります。
上の台詞は、単にビジネスを安寧に
運営するノウハウという以上に、
助左が抱くミッションの宣言の
ようにも受け取れます。
助左はグローバルなビジネスを
望んでいて、それは交易相手との
協力によってのみ成り立ちます。
他方、武人の夢は国の頂点に立ち、
民を束ね、支配すること。
両者の理想の間に横たわる溝は深く、
同じ舟に乗ることはできないと
悟ったのでしょう。
助左のすごいところは、国じゅう
誰もが天下取りを目指すなかで、
自分が目指しているものが明確に
見えている点です。
その上で、
自分の志を果たすには、権力と
結びつけば早いが、ビジョンが
異なるので、近づき過ぎてはダメだ、
こう線引きしたのです。
世の中に流されず、自分の使命を
まっとうする。
そこに本当の成功と幸福があるの
かも知れないですね。
『黄金の日々』について
『黄金の日々』はNHKが1978年に放送した大河ドラマ.
主人公の助左は松本幸四郎(現・松本白鸚)、
のちに呂宋(るそん)助左衛門として
大成する貿易商です。
織田信長と昵懇の関係を結ぶ
今井宗久の下で働きながら、
秀吉やねねと独自の関係を築きつつ
ルソン交易を開いていく冒険譚。
ヒロインはあの栗原小巻。
脇を根津甚八、川谷拓三が固め、
緒形拳や十朱幸代も出演。
乱世を生きる人々をドラマチックに
描く、まさに大河ドラマです。
『黄金の日々』を見る方法
『黄金の日々』はNHKオンデマンドで
配信されています。
私はU-NEXTのポイントで見ています。

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