洗濯物を夜干したい!外干しの最凶デメリットは虫の卵?迷信も気になる

洗濯物を夜干すメリットとデメリット 暮らし

洗濯物を夜に干すって、ちょっと抵抗がありませんか?

「ご近所さんから“だらしない”と思われるんじゃないか?」
「寝てる間に下着を盗まれるかも?」
「幽霊が寄ってくる、とおばあさんから聞いた・・・」なんて人もいます。

でも洗濯物の夜干しには「慌ただしい朝の時間に余裕ができる」「お風呂の残り湯を利用できる」など、嬉しいメリットがいろいろあります。

ここではそれらの夜干しのメリットとデメリットを整理して、上手に夜干しするコツをご案内します。
びっくりするような最凶デメリットもあるので、対策も書いておきましょう。
夜干しをマスターして、家事の引き出しを増やしてください。

 

洗濯物を夜干したい!

一般的には「洗濯物は昼間の天日で乾かすもの」。
昔からの習慣ですし、乾くのも速い。紫外線による殺菌効果も期待できます。

ですがライフスタイルの多様化で「夜干したい」という人も増えています。
事情によっては「夜干すしかない」という人もいるでしょう。

そこで壁になるのが「干すなら天日」という、私たち自身のイメージです。
でも実際にはもう昔ほど、このイメージにこだわる必要はありません。
メリットとデメリットを整理して、この点をはっきりさせてみましょう。

*ここで言う「夜干し」は、夜間に屋外で干すことです。室内干し・部屋干しについては記事の最後にふれます。

 

こんなにある!洗濯物を夜に干すメリット

まずは洗濯物を夜に干すメリットを挙げてみます。
あなたがまだ気づいていないこともあるかも知れませんよ。

朝の忙しい時間に余裕ができる

私が考える最大のメリットは「午前中の家事をひとつ減らせる」ということです。

お勤めの方も主婦の方も、朝は慌ただしいものです。夜のうちに洗濯物を干してしまえば、余裕をもって一日を始めることができます。慌ただしく追われる朝と、余裕をもって迎える朝。ちょっとした違いで、その日一日の質が変わってくるかも知れません。

また、朝は集中力も高まっていて、何をするにもいい時間帯。
その貴重な時間を「洗濯物を干す」作業にとられてしまうのはもったいないですよね。
一日の予定を整理する、お弁当に一品増やす、体を動かしてみる、など夜干しで浮いた時間でできそうな楽しいことはたくさんありそう。

服をいためずに干せる

天日はパリっと乾くので気持ちがいいのですが、日焼けによる色落ちのほか、服の繊維にダメージが生じたりします。なので、たいせつな服は陰干ししますよね。

夜干しではこうした直射日光による心配がありません。

外の空気がきれい

日中は人々の活動が盛んで、車の往来も多い。そのため、埃や排気ガスなどが空気中に漂っています。
お住いの周辺環境によっては、洗濯物が汚れてしまう心配があるかも知れません。

最近は花粉やPM2.5といった微粒子も気になりますが、夜間はこれらの大気汚染が比較的しずまります。

家の中で干すより乾きやすい

夜に洗濯した場合、部屋干しするのもひとつの選択肢です。
でも、季節にもよりますが、やっぱり外で干したほうが乾きが速いですよね。
速く乾けば匂いをおさえられる、というメリットもあります。

お風呂の残り湯を有効に使える

お風呂の残り湯で洗濯する、という方は多いと思います。
残り湯を洗濯に使えば水道代の節約になりますし、水資源も節約できます。

夜のうちなら雑菌が抑えらえる

ですが、ひと晩おいた残り湯には雑菌が大繁殖しています。
見た目にはもちろんわからないのですが、数にして1,000から2,000倍という人もいますので、いい気持ちはしません。でも夜のうちなら、比較的きれいな状態でその残り湯を使えるというわけです。

残り湯を温かいうちに使える

残り湯がまだ温かいというのも大きなメリット。水よりもぬるま湯のほうが、皮脂汚れなどがよく落ちます。洗剤の効果も冷水に比べて高まるでしょう。
ただし衣類によっては熱すぎるお湯を嫌うものもありますので、注意しましょう。

電気代を抑えられる

夜に洗濯することで電気料金を安く抑えられる場合があります。

これはあなたのご家庭が電力会社と契約している状況によって違ってきます。
まずご自身の契約が従量電灯になっているか、時間帯電灯になっているか確認してみてください。
時間帯電灯になっている場合は、夜に洗濯したほうが電気代を節約できる可能性があります。

従量電灯と時間帯別電灯

 従量電灯=電気を使った分に応じて電気料金が決まる。時間帯によって電気料金が変わることはない。
 時間帯別電灯=時間帯によって電気料金が変わる。一般的にはオール電化の場合はこの契約が多い。

洗濯物を夜に干すデメリットと対策

洗濯物の夜干しにはこのようなメリットがある反面、デメリットもあります。
夜干しするならそれらのデメリットをはっきりと意識して、きちんと対策していきましょう。

夜霧で湿ってしまう

夜干しの1番の心配は「乾かない」ということ。

朝起きて、ひと晩干しておいた洗濯物にさわってみると、なんとなくしっとり湿っている。
これには主に二つ原因があって、ひとつは日があたらないことによる乾燥不足。
もうひとつは夜露(よつゆ)です。

季節的な気候や地域にもよりますが、明け方に夜露がおりてくる場合があるんですね。
よく晴れた夜、寒暖差のある季節の早朝などに起きやすいと言われています。

乾燥不足の対策については、後述するように予備乾燥で対処できます。

夜露に関しては、季節・気候で判断しながら、軒下に入れるか部屋干しすることになるでしょう。

生乾きの匂いが残る

夜干しは天日干しよりも乾くまでの時間がどうしてもかかります。
生乾きのまま時間がたってしまうと、洗濯物に雑菌が繁殖し、臭ってきます。
これも夜干しの心配のひとつですね。

匂いが気になる場合は、臭いを抑える効果がある洗剤を試してみましょう。

虫が卵を産みつける

気づきにくい夜干しのデメリットに「虫が洗濯物に卵を産みつける」ということがあります。
都会で暮らしている方には想像しにくいかも知れませんが、蛾やカメムシなどの卵がついていた、という事例がけっこうあるのです。これらの虫は都会にもいますので、地方だけの問題ではありません。

せっかくきれいにした洗濯物に虫の卵・・・残念ですよね。

そればかりか、気づかないままその服をクローゼットにしまった場合、忘れた頃に孵化して虫がウヨウヨなんて例も・・・最凶です。

ベランダを訪れるお客さんには、これらのほかにも夜行性のナメクジやゴキブリなどが知られています。ゴキブリは夜間に飛んで移動することもあるので、干した衣類にとまることもあり得ます。
ヒメマルカツオブシムシは衣類を食べる害虫で、特に白い服を好みます。なので、白い服はほかの服の間に隠して干すのがよいそうです。

虫対策は、お住いの環境によってはなかなか難しいですが、忌避剤もあります。
どうしても気になるという方は試してみてください。

洗濯物を虫が好む理由

 多くの虫が光に集まるという習性をもっています。なので月明かりや街灯を反射する白っぽい洗濯物には虫が集まりやすい、と考えられています。夏休みの昆虫採集でも大きなシーツに明かりをあてる方法がありますね。
また、洗濯物の水分をもとめて虫が集まるという説もあります。
洗濯物は、ほかのものと比べて虫に好まれやすいことも、頭の隅に入れて起きましょう。

盗難・火災などの防犯問題

洗濯物の夜干しには盗難のリスクもあります。
特に女性の場合は下着泥棒も心配ですし、場合によってはそこからさらに重大な犯罪にエスカレートするケースもあります。

マンションの高層階でも、屋上からベランダに降りてきた、などという事件もあってたいへん心配。
明らかに女性のものとわかる衣類は、夜干しには向いていないでしょう。というか外干しも慎重にしたほうがよいと個人的には思っています。

また洗濯物を夜干ししていると、留守だと思われて空き巣を誘発する場合もあると言われます。

放火は特に夜間に多く発生する犯罪ですが、燃えやすい衣類がターゲットにされる場合があります。

いずれも一度目をつけられると、繰り返し犯行の対象にされてしまう場合があるので、注意が必要です。

ご近所への騒音問題

洗濯機を回す時にも、ベランダに洗濯物を干す時にも、どうしても物音が出てしまいます。

周辺環境にもよりますが、ご近所への配慮はどうしても必要でしょう。
一般的には21時くらいまでが限界かな、と思います。
できればご近所さんんたちに確認してみるとよいでしょう。ひと言相談しておけば、トラブルを避けられるケースも多いでしょう。

縁起がよくないという迷信も

真っ暗な夜、白っぽい布がゆらゆら・・・夜中の洗濯物にはなんとなく薄気味悪い感じがつきまといます。
ここまで上げてきた夜干しのデメリットには具体的な理由ありました。でも、この不吉な感覚も案外案外無視できない、という人もいるかも知れませんね。

実際、夜に洗濯物を外に干すのは縁起が悪い、幽霊がとりつく、などと言われることもあるらしいのです。

着物には持ち主の霊が宿っていて、それを払うために亡くなった人の着物は長い間、外に干していたという説があります。ここから「夜に着物を干している=亡くなった人」という連想がはたらき、縁起がよくないということかと思います。

また、着物と霊がセットという考え方から、夜に干すとそこにさまよっている霊魂が宿ってしまう、という説も。

対策がないという点ではこれが最凶デメリットかも知れませんが、いずれも迷信に過ぎません。
私たちには古くから、洗濯物は昼間干すというイメージがあります。こんな迷信も、夜干しの違和感を表現したものなのかも知れませんね。

あるいは、よく乾かなかったり、匂いがしてくる、虫がつく、だからやめておこうという、先人たちの知恵を伝えやすく言い表した面もあるのかなと感じます。これらの具体的な問題については、今では予備乾燥(後述)などの対策をいろいろととることができます。

夜干し対策はライフスタイルで異なる

ご覧いただいたように、夜干しにはいろいろなデメリットがあります。
お住いの環境によって、注意したいデメリットの優先順位は変わってくるでしょう。

マンションなど集合住宅にお住いの場合

集合住宅では騒音問題に特に注意することになると思います。
両隣、上下のご家庭と壁でつながっていますので、音が伝わりやすい状況です。
干す時の物音や、洗濯機をまわすときの音などを慎重に配慮し、トラブルを避けましょう。すすぎの際の水は配管を伝って響くこともあるので、やはり深夜は避けたほうがよさそうです。

また、高層階だからと言って虫の卵の心配は絶対にないというわけではありません。忘れがちなので注意してください。

一戸建てにお住まいの場合

戸建では夜露対策と防犯対策が重要です。
軒下に干せる場合はそのほうがよいでしょう。
空き巣などに目をつけられないよう、外から見て目立つように干すのはおすすめできません。

虫対策も忘れずに。

上手に夜干し・部屋干しするコツ

さて、夜干しの最大のデメリットは「乾かない可能性」だと思います。

夜は日照がないことと気温が上がらないことで、どうしても昼に干すよりも乾きにくくなります。
乾かないまま時間がたつと匂ってくる可能性も高まりますので、その対策も必要です。

以下はその方法をご案内します。
夜の外干しを念頭にしていますが、部屋干しする場合も有効な方法です。

予備乾燥をする

干す前に、予備的に乾燥させてやることで、乾く時間を短縮することができます。

乾燥機にかけてから干す

もし乾燥機をお持ちでしたら、洗濯が終わった段階で数分間、乾燥機で乾かします。
ひと手間がかかりますが、これで生乾きのリスクを大幅に減らすことができます。

アイロンをかける

洗濯物を干す前に、濡れたままのシャツやシーツにアイロンをかける、という方法もあります。
あらかじめシワを伸ばすことができますし、乾く時間も短くできるため効率的です。

部屋干し専用洗剤を活用する

近年は殺菌や除菌・抗菌をうたっった洗剤も増えてきました。菌の増殖を抑える作用がありますので、生乾きの匂い対策にも有効です。夜干しにも利用できるでしょう。

洗濯槽をきれいに保つ

洗濯物の匂いの原因は雑菌の繁殖。その雑菌は、洗濯物にもともとついているものと思いがちですが、実は洗濯の最中に付着する場合もあります。近年、指摘されることが多くなった洗濯槽の汚れがそれ。長年使用している洗濯機の洗濯槽は黒カビなどの巣になっているケースも。

洗濯槽の掃除は専門の業者に依頼する方法もありますが、洗濯槽クリーナーも市販されています。
洗濯槽を清潔にたもち、生乾きからくる匂いリスクを予防しましょう。

 

洗濯物を夜干すときの注意まとめ

以上、洗濯物の夜干しについて書いてきました。

基本的には、予備乾燥や部屋干し洗剤を利用して生乾き+匂いに注意して行いましょう。
その上で、必要に応じて防犯や騒音に注意することになります。
とりこむ際には虫チェックも忘れずに。

夜干ししたいという方にはいろいろなご事情やニーズがあると思います。
夜干しにはメリットもたくさんありますので、ポイントをおさえた対策で上手に暮らしに織り込んでいただけたらと思います。

最後までご覧くださり、ありがとうございました。

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