ボクシング中継を見ていると、鮮やかなピンクの髪が目を引く女性通訳者がいますよね。誰なんだろう?と思った方も多いのではないでしょうか。今回はボクシングファンなら一度は目にしたことがあるであろう、ピンク髪の通訳者、小池水須香さんの魅力について、様々な角度から深掘りしていきます。
異色の経歴を持つ、グローバルな感性
小池水須香(こいけ みずか)さんは1976年生まれの48歳(2024年現在)。埼玉県和光市出身で、現在はフリーランスの通訳・翻訳家として活躍しています。
彼女の経歴で特筆すべきは、11歳、小学5年生の時に単身ハワイへ留学したという点です。慣れない異国の地へ、なぜ幼い頃に渡ったのか?そこには、小学校生活になじめず不登校気味だったという意外な過去がありました。給食が食べられずに教室に残されたり、忘れ物が多く叱られたりする日々…。そんな彼女を救ったのが、母親の知り合いのハワイ出身者でした。「ハワイにも学校があるから行ってみたら?」という母の言葉に後押しされ、ハワイへ渡った小池さんは、新たな環境で学校生活を楽しむことができたそうです。
15歳で日本に帰国後、横浜のインターナショナルスクールへ進学。その後、上智大学比較文化学部(現・国際教養学部)を卒業しました。大学在学中からテレビ局で通訳や翻訳のアルバイトを始め、卒業後はフリーランスの通訳として、様々な分野で活躍の場を広げていきます。
スポーツ、音楽、そしてメディテーション…多才な通訳家
小池さんの活躍の場は、スポーツ中継だけにとどまりません。海外アーティストの通訳や、近年注目を集めている瞑想家、マインドフルネス指導者の通訳も務めるなど、その活動は多岐にわたります。
特に、メディテーション(瞑想)への関心は深く、彼女自身もワークショップやセミナーの講師として活動しています。多忙な通訳の仕事の傍ら、心の平穏を求めてメディテーションを実践する小池さん。その経験は、言葉の壁を超えて人々の心に寄り添う、彼女の温かい人間性にも繋がっているのではないでしょうか。
スポーツ、特に格闘技中継の通訳は、小池さんの原点と言えるでしょう。新日本プロレス、UFC、ボクシングなど、様々な格闘技中継でその姿を見ることができます。井上尚弥選手の試合でも通訳を担当したこともあり、世界王者防衛戦といった重要な試合でも、その確かな実力を発揮しています。
瞬時の判断力と対応力、そして「伝える力」
スポーツ中継の通訳は、ただ英語が堪能なだけでは務まりません。試合展開が目まぐるしく変化する中で、選手のコメントを瞬時に理解し、的確な日本語で伝える高度な能力が求められます。小池さんは、そのスピードと正確さ、そして何よりも選手の人間性や感情までも伝える表現力で、多くのファンから高い評価を得ています。
小池さん自身は、通訳の仕事について「1に体力、2にフットワーク」と語っています。生放送の会見や試合後のインタビューなど、時間的制約が厳しい状況でも、常に冷静さを保ち、的確な通訳を行うには、体力とフットワークが不可欠です。
また、2020年11月の新日本プロレスの記者会見で起こったハプニングも、彼女の対応力の高さを物語っています。ジェイ・ホワイト選手が10分近くに及ぶ長ゼリフを突然話し始めた際、実は通訳が入ることをジェイ選手が知らされていなかったというアクシデントが発生。しかし小池さんは動じることなく、その長ゼリフを見事に訳し切り、プロとしての対応力を見せつけました。
ピンクの髪とちいかわペン…小池さんの個性
トレードマークのピンク色の髪は、一度見たら忘れられないインパクトがあります。多くの視聴者にとって、小池さんの存在を認識する大きな要素となっているでしょう。また、インタビューで時折見せる「ちいかわ」のボールペンも、彼女のチャーミングな一面を垣間見せます。
これらの個性は、単なる外見的な特徴にとどまりません。仕事への情熱、新しいことへの挑戦心、そして人生を楽しむ遊び心を表現しているのではないでしょうか。
小池水須香さんの活動拠点「ポロカナル」
小池さんは、「polokanalu(ポロカナル)」という個人サイトを運営しています。polokanalu サイトではこれまでの通訳の実績などが紹介されています。
まとめ:多才で魅力的な通訳者、小池水須香
小池水須香さんは、単なる通訳者という枠を超え、多方面で活躍する魅力的な女性です。幼少期のハワイ留学、スポーツ、そしてメディテーションへの深い造詣など、彼女の個性は多様性に富み、その魅力は尽きません。ボクシング中継でピンクの髪を見かけたら、ぜひ小池さんの通訳に注目してみてください。きっと、試合の興奮をさらに高めてくれるはずです。