もう20歳を過ぎているのに、まだお年玉をもらうのは気が引けるな…
毎年お年玉をくださる叔父さんには感謝しているけれど、
いつまでもらい続けていいものだろうか…
年齢を重ねるにつれ、お年玉をもらうことに複雑な思いを抱くようになってきませんか?
この記事では、成人、就職、結婚など、人生の節目に応じたお年玉の断り方を、具体的な例文とともにご紹介します。年齢や立場に合わせた適切なタイミングと、親族関係を大切にしながら辞退する方法をわかりやすく解説しています。
この記事を読むと、以下のことがわかります:
・お年玉を断るベストなタイミングと、スムーズな切り出し方
・親族関係を良好に保ちながら断るための具体的な例文
・断った後も良好な関係を続けるためのコミュニケーション方法
私については、こちらをご覧ください。
お年玉を断るベストタイミングとその伝え方
お年玉を断るのは、実は多くの若者が悩む問題です。ここではまず、どのタイミングで断るのが自然なのか考えてみましょう。
成人のタイミングを活用する
成人を迎えることは、お年玉を断る最も自然なタイミングの一つです。20歳という明確な区切りは、親族にとっても理解しやすい節目となります。このタイミングでの辞退は、大人としての自覚と責任感を示すメッセージにもなります。
進学・就職のタイミングを利用する
大学進学や就職は、人生の新しいステージに進むタイミングです。特に就職は経済的自立を意味する出来事であり、お年玉を辞退する適切な機会となります。自立への意志を示しながら、これまでの感謝を伝えることで、より円滑な世代交代を実現できます。
結婚を機に区切りをつける
結婚は人生における大きな転機であり、家族関係も大きく変化する時期です。新しい家庭を持つことで、お年玉をもらう立場から、むしろ贈る側に回るタイミングとなります。このような立場の変化を活用することで、自然な形での辞退が可能になります。
状況別のお年玉の上手な断り方と例文
大学生の場合:成人を機に新しい関係へ
美咲は私立大学2年生。今年20歳になり、成人式も終えたばかりです。幼い頃から毎年、叔父叔母からお年玉をもらっていましたが、最近では心苦しさを感じるようになっていました。両親も共働きで経済的に安定しており、自身も奨学金とアルバイトで学費を工面しています。成人をきっかけに、お年玉を辞退したいと考えていますが、親戚との良好な関係は保ちたいと思っています。
親への相談の例文:
お父さん、お母さん。
成人式も終わって、いろいろ考えることがあって…。
叔父さんたちからのお年玉のことなんだけど、そろそろ辞退させてもらおうかなと思うの。
どう思う?
親戚への丁寧な感謝と断りの例文:
いつも大切に思ってくださり、ありがとうございます。
成人を迎え、自分なりに考えたのですが、
これからは精神的にも経済的にも自立していきたいと思います。
長年のお年玉、本当にありがとうございました。
毎年温かいお気持ちをいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
成人を機に、これからは自分の力で頑張っていきたいと思います。
これまでのご厚意、本当にありがとうございました。
これからも変わらぬお付き合いをよろしくお願いいたします。
叔父様、叔母様
成人を迎え、改めて今までのご厚意に感謝申し上げます。
大人として新たな一歩を踏み出すにあたり、
お年玉は辞退させていただきたく存じます。
これまで本当にありがとうございました。
社会人のお年玉の断り方:自立を理由とした断り方
健一は23歳のフリーター。高校卒業後、正社員就職に失敗し、現在は飲食店でアルバイトをしています。実家暮らしで、親戚から「まだ就職は?」と毎年聞かれるのがつらく、お年玉をもらうたびに肩身の狭い思いをしています。今年こそは正社員を目指して頑張りたいという決意もあり、お年玉を辞退しようと考えています。
経済的自立への意志表明の例文:
いつも気にかけていただき、ありがとうございます。
今年から就職活動に本腰を入れて、
自分の力で頑張っていこうと決意しました。
これまでのお年玉、本当にありがとうございました。
毎年温かいお心遣い、本当にありがとうございます。
社会人として自立していく決意を固めましたので、
これからはお年玉は遠慮させていただきたいと思います。
今までのご厚意、心より感謝申し上げます。
いつも私のことを気にかけてくださり、感謝しております。
今年からは自分の力で生活していけるよう、
新たな一歩を踏み出そうと思います。
長年のお年玉、本当にありがとうございました。
既婚者のお年玉の断り方:結婚を機とした切り替え
理恵は25歳の新婚です。結婚して1年目ですが、実家の親戚からはまだお年玉をもらっています。一方、夫の実家では既に親戚へのお年玉を配る立場。この立場の違いに戸惑いを感じながら、結婚を機に実家の親戚へお年玉を辞退したいと考えています。
新しい家庭としての意思表明例文:
このたびは結婚のお祝いをいただき、ありがとうございました。
新しい家庭を持つ身となりましたので、
これからはお年玉は辞退させていただきたく存じます。
長年の温かいお心遣い、心より感謝申し上げます。
いつも温かく見守っていただき、ありがとうございます。
結婚を機に、私も一家を構える立場となりましたので、
これからはお年玉は遠慮させていただきたいと思います。
これまでの末永いご厚情に、心より感謝申し上げます。
叔父様、叔母様
新しい家庭を持つ身となり、改めて今までのご厚意に感謝申し上げます。
これからは夫婦で自立した生活を送っていきたく、
お年玉は辞退させていただきたく存じます。
長年のお心遣い、本当にありがとうございました。
シーン別お年玉の断り方の例文集
この節では、いろいろな状況で使えそうな例文をいくつかご紹介します。
対面での断り方
この度は改めてお礼を申し上げたくて。
長年、温かいお心遣いをいただき、本当にありがとうございました。
これからは自分の力で頑張っていきたいと思いますので、
お年玉は辞退させていただければと思います。
あの…ずっと言いづらくて。
毎年お年玉をいただいて、本当に感謝しています。
でも、もう成人しましたので、
これからは自分の力で頑張っていきたいんです。
今までありがとうございました。
叔父さん、叔母さん、
いつも私のことを気にかけていただいて、
心から感謝しています。
成人式を迎え、あらためて考えたのですが、
お年玉は今年で辞退させていただけないでしょうか。
これからも変わらぬお付き合いをお願いできましたら幸いです。
メールや手紙での断り方
拝啓
初春の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、私事ではございますが、成人を迎えましたのを機に、
これまでいただいておりましたお年玉は辞退させていただきたく、
ご連絡させていただきました。
長年の温かいお心遣い、心より感謝申し上げます。
これからも変わらぬお付き合いを賜りますよう、
よろしくお願い申し上げます。
敬具
年末年始前の事前相談
今年一年、お世話になりました。
年末のご挨拶に伺う前にお伝えしたいことがございます。
これまで毎年いただいておりましたお年玉ですが、
今年からは辞退させていただきたく存じます。
長年の温かいお心遣い、本当にありがとうございました。
年末のご挨拶の際には、直接お礼を申し上げさせていただきたく存じます。
親を通じた断り方
お母さん、叔父さんたちにお願いがあるの。
今年から、お年玉は辞退させていただきたいって
伝えていただけないかしら。
今までの感謝の気持ちも、一緒に伝えてほしいです。
お年玉を断る際の心得:分析と実践の考え方
お年玉を断る際には、慎重な判断と適切な伝え方が求められます。ここでは、状況を分析するための「4C分析」と、実際の断り方の指針となる「DREAMメソッド」という二つのフレームワークを使って、効果的なアプローチを考えていきましょう。例えば、大学2年生で成人を迎えたばかりのケースを考えてみますので、あなたの状況と照らして読み替えると、発想のヒントになるかも知れません。
4C分析:断る判断の整理
まず「Context(文脈)」として、あなたの年齢や立場、親族関係の現状を把握します。「成人式を迎えたばかりで、アルバイトも始めた」「叔父叔母とは年に一度の挨拶程度の関係」といった具合です。
次に「Consequence(結果)」として、断ることで生じる家族関係への影響を考えます。「親戚が集まる機会が減るかもしれない」「逆に、より対等な関係に発展するかもしれない」などの可能性を検討します。
「Culture(文化)」の観点からは、お年玉を含む親族付き合いに関する家族の価値観や慣習を理解します。「うちの家族では従兄弟も20歳で辞退している」「親戚づきあいを大切にする家風がある」といった背景です。
最後に「Capacity(能力)」として、経済的自立度や新しい関係性を構築する準備が整っているかを確認します。「アルバイト収入で携帯代は自分で払えている」「年賀状や季節の挨拶はきちんとできる」などの状況を確認しましょう。
DREAMメソッド:円滑な断り方の実践
実際の断り方は、DREAMメソッドを意識すると効果的です。以下の例で見てみましょう。
「Direct(直接性)」では、曖昧な言い方を避け、はっきりと意思を伝えます。「お年玉は今年で辞退させていただきたいと思います」というように、明確に意思表示をします。
「Respect(尊重)」では、これまでの感謝の気持ちと相手への敬意を示します。「長年の温かいお心遣い、本当にありがとうございました」と、具体的な感謝を伝えます。
「Explain(説明)」では、成人や結婚など、理解を得やすい理由を簡潔に説明します。「成人を機に、自立への一歩を踏み出したいと考えました」といった説明です。
「Alternative(代替案)」では、お年玉に代わる新しい関係性を提案します。「これからは年賀状で近況をお伝えさせていただきたいと思います」などの具体的な提案をします。
「Maintain(関係維持)」では、今後も変わらぬ付き合いを続けたい意思を伝えます。「これからも変わらぬお付き合いを賜りたく存じます」と、関係継続への意思を示します。
ここで用いた4C分析とDREAMメソッドについては、次のリンク先の記事で詳しく紹介しています。
断るのが苦手だったり、いつも不本意ながら頼まれごとを引き受けてしまい、損をしている気がする、、、という方にぜひご覧いただけたらと思います.
→断り方が人生を変える
やってはいけないお年玉の断り方
一方的な通告は避ける
「今年からお年玉はいりません」という一方的な通告は、長年の好意を否定するような印象を与えかねません。相手の気持ちを考え、感謝の意を示しながら丁寧に伝えることが大切です。
経済的な理由だけを強調しない
「もう自分で稼いでいるので」といった経済的な理由のみを強調すると、これまでの親族関係を金銭的な関係に矮小化してしまう危険があります。お年玉には、親族間の絆を確認し合う意味もあることを忘れないようにしましょう。
親族関係を軽視した態度
「もう大人なんだから」という言い方は、相手の好意を軽視している印象を与えかねません。年齢に関係なく、親族としての関係性を大切にする姿勢を示すことが重要です。
感謝の気持ちを忘れた対応
これまでの感謝の気持ちを示さないまま辞退するのは、最も避けるべき対応です。長年の好意に対する感謝の気持ちを、しっかりと言葉にして伝えましょう。
お年玉の断り方に関するよくある質問と回答
断るタイミングはいつがベスト?
成人、就職、結婚などの人生の節目が最適です。相手にとっても理解しやすく、新しい関係性へのスムーズな移行が期待できます。
親の意見と違う場合は?
まずは親と十分に話し合い、お互いの考えを理解し合うことが大切です。場合によっては、段階的な移行を提案するのも一つの方法です。
親戚関係は悪化しない?
むしろ、適切な時期に丁寧に伝えることで、より成熟した関係性を築けることが多いようです。感謝の気持ちと今後の関係性への希望をしっかりと伝えることが大切です。
断った後の付き合い方は?
年賀状や季節の挨拶、行事での交流など、お金以外の形での関係性を大切にしていきましょう。時には手作りのプレゼントや心のこもった手紙で、感謝の気持ちを伝えるのも良いでしょう。
まとめ:円滑な世代交代のために
お年玉を断ることは、決して関係性を切る選択ではありません。むしろ、より対等で成熟した関係への一歩となるはずです。私自身、20代前半でこの選択に悩んだ経験があります。しかし、感謝の気持ちを込めて丁寧に伝えることで、親族との関係はむしろ深まったように感じています。
皆さんも、この記事で紹介した方法を参考に、ご自身の状況に合った最適な断り方を見つけていただければ幸いです。
ここまでご覧くださり、ありがとうございました.なお本文中に登場する人物たちは、状況を思い浮かべやすいように作成した架空のキャラクターです.皆さんの状況に近いケースを選んで参考にしてくだされば幸いです.
ところでこれは私見ですが、「断り方」は小さな自己主張の第一歩だと思っています.断ることが苦手だという方はぜひこちらの記事もご覧いただければと思います.
「こんな断り方をしたらうまくいった」
「こんな断り方はまずかったと反省している」
という体験を、もしあなたがお持ちでしたら、ぜひコメント欄で共有してください.
同じお悩みを抱えたみなさんの助けになると思いますので、ぜひよろしくお願いします!
コメント