関係者各位や関係各位という表記を、メールや文書の出だしで見かけることがありますよね。
これってどちらが正しいか、知っていますか?
あるいは、正しい使い分け方についてはどうでしょう?
そもそも、「各位」ってどういう意味?
目上の人に対して使ってもいいの?
その場合はやはり関係者各位様や、関係各位殿などとしたほうが丁寧?
このページでは、よく考えるとピンと来ない「関係者各位」の使いかたを、その意味を確認しながら解説していきます。あらためて確認したい方、社会人になりたての方などにご覧いただければと思います。
関係者各位と関係各位との違いは何?
結論から言うと、関係者各位と関係各位の間に意味的な違いはほぼありません。
くだいて言うと「関係者の皆様」「関係している皆様」という意味になります。
そもそも各位とは何なのか?
各位はそれぞれの立場のこと。
地位や、古くは身分の序列から来ているのかも知れません。
関係各位と関係各位の使い方
関係者各位は、現代風に言えば、部長・課長・係長・そして一般社員など、関係する全ての人々に向けたい場合に使います。
目上の人に使えるのか?
一方で、「関係者各位」や「関係各位」と書くと、ちょっとぶっきらぼうで丁寧さに欠けるような印象もあります。
そのため目上の人には使えないと思っている人もいるようです。
ですが上で見た通り、各位とはそれぞれの皆様という意味ですから、丁寧な言い方なのです。
なので目上の人に使っても通常は(*)大丈夫。
関係者各位殿、関係者様各位は間違い
同じように、丁寧さが欠けていると感じている人が、
- 関係者各位殿
- 関係者様各位
- 関係各位様
など、様や殿を適当なところにつけてアレンジしている場合があります。
でもこれは間違い。
各位の中に「皆様」という意味があるので、さらに様をつけると二重になってしまいます。
殿の場合も同じように間違いですが、殿は目上の人が目下の人に向かって使われます。なので関係者各位殿の場合はさらにややこしい間違になります。
いずれにしても、様や殿を合わせて使うのはやめましょう。
お客様各位はどうする?
でも「お客様各位」などと書いた文書は、けっこう見かけることがありますよね。
この場合、「様」を抜いてしまうとかなりおかしい気がします。
「お客各位」って、普通言いませんよね。
様と各位は一緒に使わないのが原則ですが、「お客様各位」はすっかり定着していますし、「お客各位」とするとかなりヘン。なのでこの場合に限っては「お客様各位」を使うのが正解だと思います。
各位を避ける方法
この「お客様各位」の場合もそうですが、各位の使い方がよくわからなったり、使うとおかしな感じがすることもあるでしょう。
そういう場合は「〜〜の皆さま」など、表現を変更することを考えてもよいと思います。
上司や先輩が各位様、各位殿を使っていたらどうする?
少し話が違いますが、難しいのは上司や先輩が「関係者様各位」や「関係各位殿」を使っている場合です。
目上の人が誤った使い方をしていると、それを指摘するのは気が重いですよね。
各位+様が間違っているということは、知っている人は知っている。
なので、指摘してあげたほうが本人にとってもよいことなのです。
さきほど「通常は大丈夫」と言った*印のところですが、もし相手が誤った使い方を正しいと思い込んでいると厄介。
オレに向けて各位だけとは何事だ、みたいにキレられてはかないません。
・・・とはいえ、やっぱり言い方は難しい。
当然ながら状況や場合によりますが、何かの機会にその方に質問してみるのはいい方法かも知れません。
「先輩、関係者各位には様をつけたほうがよいですか?」
これで先輩がネットを検索してくれれば、誤りであることに自分で気づくことができます。
「そんなの自分で検索しろ」とか「様つけたほうがいいに決まってるだろ」と言われてしまうとどうしようもないですが・・・
関係者各位と関係各位の違い・使い方まとめ
最後のほうは余談になりましたが、以上メールや文書でよく使う「関係者各位」と「関係各位」についてでした。
- 基本的にはどちらを使ってもよい。
- 「各位」は「〜〜の皆さま」の意味合いと思ってよい。
- なので、関係各位様など、様をつけるのは誤り。
- ただしお客様各位など、一般的に広まっていて様を付けないと違和感を感じる表現はある。
- 無理に各位を使わなくてよい。当店をご利用の皆さま、などと表現を変更するのもアリ。
ポイントはこんな↑ところかと思います。
ご覧くださり、ありがとうございました。
ご参考になれば幸いです。
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